http://www.hokkaido-nl.jp/detail.cgi?id=29417
室蘭民報 - 2015/11/10
室蘭民報 - 2015/11/10
鍛冶技術を披露した「奉納鍛刀」
鋳物の神に感謝と祈りをささげる「鞴(ふいご)祭」が8日、伊達市梅本町のだて歴史の杜黎明観の刀鍛冶工房であった。鉄の精錬に使う送風装置の鞴などを清めた関係者が1年間の作業に感謝し今後の安全を祈願した。
伊達刀剣甲冑保存会の会員、来賓ら約30人が出席。工房内に祭壇を設け、刀匠の渡辺惟平さん(66)と弟子の菊地伸拓さん(30)ら関係者が玉串をささげた。
昨年初めて取り入れた、鍛冶技術を披露する「奉納鍛刀」では、渡辺刀匠が小づちを、菊地さんが大づちを持ち、刀の材料となる玉鋼を熱し、たたいて均等に延ばす「素延」を実演した。
席上、主催者を代表して大坪鐵雄・伊達観光物産公社社長が「近年は外国人観光客が刀鍛冶に魅せられ伊達の観光の目玉になっている。まちの歴史、文化を引き継ぐ大事なもの」とあいさつした。
鞴祭は江戸時代から始まる伝統行事。同工房は1999年(平成11年)の開設以来、故事に倣い毎年開いている。