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永田和宏・東京工大名誉教授 ミカン木炭で古代式製鉄

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ミカン木炭で製鉄 浜松・三ケ日

◆古代「たたら」を再現
 

炉から鉄を取り出す永田和宏名誉教授=浜松市北区三ケ日町で
 
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 ミカン木炭を使った古代式製鉄が、浜松市北区三ケ日町で初めて再現された。十五日、同町でミカン廃材を使った「柑炭(かんたん)」を製造販売する橋本健さん(63)が、製鉄技術の研究者である永田和宏・東京工大名誉教授(71)=横浜市=らを招き、原料の砂鉄を柑炭で燃焼して製鉄する実験に取り組んだ。

 耐火れんがで高さ約一・二メートルの炉を組む作業から始め、点火して砂鉄と柑炭を時間を計りながら交互に投入。製鉄の過程で赤い炎の中に、美しい白色の炎も交じった。その製鉄法は、六世紀に中国大陸から伝わった「たたら製鉄」と称され、高純度の鉄ができるため、江戸時代まで日本刀作りに使われたという。

 「鉄ができる過程で炉内温度が一四〇〇度くらいまで高まって白い炎が出る。柑炭と砂鉄は相性がいいと分かった」と永田さん。昼すぎから約六時間半の作業で砂鉄二十キロから約八キロの鉄を作り出した。
 

炉のそばで話し合う永田名誉教授と橋本健さん(右)
 
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 共通の知人を介して永田さんと知り合ったという橋本さんは、三ケ日町で唯一の柑炭生産者。改植で不要となったミカンの木を農家が産業廃棄物として捨てていたと聞き、五年前に自宅敷地内に炭焼き窯「舎房窯(しゃぼうよう)」を設けて商品化した。橋本さんは「ミカン農家が持て余す木を有効活用できる点に意義がある」と話した。この日の取り組みで、「はぜない」「煙が少ない」などといった柑炭の長所を引き出したようだ。

(武藤康弘)

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