2016年1月10日東京新聞
一年の作業安全を祈って行われた鍛冶の初打ち(世田谷区提供)
古民家を生かし、江戸から明治時代にかけての農村風景を再現している世田谷区立次大夫堀(じだゆうぼり)公園民家園(喜多見五)で九日、鍛冶屋が一年の作業安全を祈った「鍛冶の初打ち」が披露された。
風景とともに当時の暮らしぶりも伝える民家園の行事の一環で、ボランティアグループ「鍛冶の会」が実演した。
メンバーは、かつての鍛冶屋から引き継がれた道具などを使い、松炭で火をおこし、鉄を熱して槌(つち)で鍛え、打った鎌などを火伏せの神をまつる神棚に供えた。見学した来園者の中には「昔はこのあたりでも鍛冶屋さんがあり、子どものころを思い出した」と懐かしむ人もいたという。