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3400年間錆びない謎

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ツタンカーメンは「宇宙の剣」を持っていたことが判明! 3400年間錆びない謎が明らかに!

tocana / 2016年6月3日配信


 過去にトカナが報じたとおり、古代エジプト人たちは、地球に落下した隕石を用いて宝飾品を作っていたことが判明している。そして今回、彼らが隕石を用いた武器さえも生み出していたことが最新の研究によって判明し、注目を集めているようだ。しかもその証拠が、あのツタンカーメンの墓から出土したナイフにあったというのだ。

【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2016/06/post_9919.html

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■ツタンカーメンのナイフに秘められた謎

 1922年、考古学者ハワード・カーターによって発見されたツタンカーメンの墓だが、ミイラの右大腿部分に、1本のナイフが収められていた。現在、エジプト考古学博物館が所蔵するこのナイフの柄(つか)や鞘(さや)は水晶や金で作られており、ユリや羽根の模様が描かれた見事な工芸品だ。しかし、その刃の部分に研究者を悩ませ続けてきた大いなる謎が秘められていた。

 なんと、3400年以上前に作られた鉄製のナイフであるにもかかわらず、刃がまったく錆びていなかったのだ。しかも、鉄器時代の幕開け(紀元前8世紀)から遡ること600年、紀元前14世紀に作られたものと考えられており、世界史の通説とも合致しない。

 今回この謎に挑んだのが、ミラノ工科大学(伊)、ピサ大学(伊)、エジプト考古学博物館の研究者たちからなる共同研究チームだ。ツタンカーメンのナイフを蛍光X線による組成分析(非破壊分析)にかけた彼らは、結果を先月20日に学術誌


 ■ナイフは隕石で作られていた!

 論文において研究チームは、ツタンカーメンのナイフが隕石から作られたと結論づけている。組成分析の結果、刃の部分に鉄隕石と同等割合のニッケルやコバルトが含まれていることが判明したのだ。

 通常、地上の鉱山で採掘される鉄鉱石から作られた鉄では、ニッケルの含有量が4%程度となるが、ツタンカーメンのナイフでは11%の値を示したという。そしてこの値は、宇宙から飛来する鉄隕石と同値なのだ。ミラノ工科大学の物理学者ダニエラ・コメッリ博士は、米・科学メディア「ディスカバリー」に次のように明かしている。

「刃の部分におけるニッケルとコバルトの割合が、鉄隕石と合致します。これは、最初期の太陽系で起きた物質分化の名残でもあるのです」


 ■隕石は「神からのメッセージ」だった!?

 さらにコメッリ博士たちは、ナイフの材料となった鉄隕石の特定も試みている。実はエジプトの砂漠には、これまで落下してきた巨大な鉄隕石がそのまま放置されているケースも多いのだという。そこで研究チームは20の鉄隕石に着目、同様に組成分析を行った。すると、アレクサンドリアから西に約240kmに位置する港町メルサマトルーの高原で、2000年に発見された鉄隕石「ハルガ」の成分ともっとも近いことが判明、ナイフの原材料である可能性がもっとも高いと考えているようだ。

 一連の結果を受け、研究チームは古代エジプト人たちが隕石に高い価値を見出し、貴重品を作る際に利用していたと指摘。さらに、空から降ってくる巨大な鉄の塊を「神からのメッセージ」と受け止めていたかもしれないと考察している。つまりツタンカーメンの時代、古代エジプト人は鉄の製錬技術を持たなかったが、鉄隕石を「天からもたらされた物質」として珍重し、加工するだけの高い工業技術は有していた可能性が高いというのだ。


  なお、ツタンカーメンの墓からは、隕石が砂漠に落下した際の衝撃で生じる石英ガラスを用いた数々の宝飾品も発見されているのだとか。古代エジプト人たちは、現代を生きる私たち以上に、大宇宙を身近に感じながら暮らしていたのだ。最新の科学は、古代人の宇宙観までも明らかにしつつある。
 (編集部)



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