京都府亀岡市は22日、特産品の砥石(といし)や薬草のチョロギなどを紹介する展示・体験施設「森のステーションかめおか」を、宮前町の市交流会館内に開設する。本年度内に砥石の展示スペースや薬草園を整備し、森林資源を生かした地域活性化を目指す。
■22日開設、イベントや体験会も
亀岡は古くから、丹波山地の木材を保津峡を通って京都に運ぶいかだの組み替え拠点だった。こうした森とまちをつなぐ機能や豊富な森林資源などを発信する狙いがある。
同館1階では、かつて亀岡で多く採掘されていた天然砥石を展示する。運営は、東本梅町の天然砥石採掘・販売店などでつくる「日本研ぎ文化振興協会」が担う。研ぎ体験などを随時受け入れる。
2階の屋外広場には、宮前町神前で栽培が広がっているチョロギなどの薬草園を整備する。当面は土日にチョロギの加工品を販売する。来年度には屋内に薬膳レストランを開業する計画もある。地元のNPO法人「チョロギ村」が運営する。
2階の貸し館部分も「森のステーション」として活用する方針で、市民からアイデアを募っている。
市は「将来的には木工や陶芸など、森林資源に関わりのある匠(たくみ)や職人の技を広く発信したい」(観光戦略課)としている。
22、23日に催すオープニングイベントでは、砥石を使った研ぎや薬草茶作りの体験会、加工品の販売会などを行う。タレントのダニエル・カールさんと桂川孝裕市長のトークショーも企画した。市観光戦略課TEL0771(25)5034。