室町時代から現代までの名刀を集めた「日本刀と刀装具展」が、高松市の市香南歴史民俗郷土館で開かれている。日本美術刀剣保存協会の会員らが所有する約20点を展示。12月6日まで。時代とともに変遷する日本刀の歴史や、刀工の匠の技を知ってもらおうと企画。名刀「讃州住盈永(さんしゅうじゅうみつなが)」(市指定文化財)の展示では、江戸中期に刀工が当時の高松藩の命により、高松城西之丸で制作した経緯を記した文書(複製)を添えて紹介している。鎌倉中期の「備前國福岡一文字(びぜんのくにふくおかいちもんじ)」(重要刀剣指定)や南北朝時代の「朱銘備前國重眞(しゅめいびぜんのくにしげまさ)」(同)、江戸初期の「上総介藤原兼重(かずさのすけふじわらかねしげ)」(特別保存刀剣指定)など各時代の名刀も来館者の注目を集めている。直刀から反りのある湾刀へ変化する過渡期の平安時代中期頃の制作とされる小烏丸(こがらすまる)(国宝)のレプリカも。同館の担当者は「刀身や刃紋の美しさに加え、名刀の時代背景を楽しんでほしい」と話している。
入場無料で開館は午前9時~午後5時。問い合わせは同館(電)087・879・0717=月曜休館。産経新聞 11月1日配信