宮崎日日新聞 2018年4月1日
◎…宮崎市祇園1丁目の理髪店「TANABE」の田辺義幸店主(70)は、客の依頼で包丁研ぎも手掛ける=写真。はさみとかみそりを研ぎ続けた理容師歴54年の技で、抜群の切れ味になると好評だ。
◎…「研いでほしい」と約10年前に包丁を持参した客から評判が拡散。近年ははさみの材質が向上し、かみそりは替え刃式を使うようになり、商売道具は研がないが、包丁は月40~50本も持ち込まれる。
◎…「適当な仕事をしない証し」にと、1本300円を申し受ける。目の粗さが違う4種類の砥石(といし)を使い分け、1本に30分費やすことも。「仕上げが肝心」と本職同様に神経を研ぎ澄ます。