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日立金属、新冷間工具鋼を開発。炭化物を微細・均一化し国内外で拡販

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日立金属は全く新しい冷間工具鋼「SLD―i」を開発した。2016年1月に販売を開始する。SKD11など日本の標準的な冷間工具鋼より炭化量が多く、欧米標準鋼のAISI D2の組成に相当。熱処理変寸の抑制、経年変寸の抑制、耐摩耗性の向上など、より高い特性を発揮する。工具鋼のグローバル拡販の切り札に位置付け、国内外で販売展開する。

1月に安来工場で新鋳造設備を稼働開始する。溶製材でありながら鋼中の炭化物を微細かつ均一に分散できる鋳造法を10年がかりで開発した。半量産型設備による検証を経て、約40億円を投じた量産設備が間もなく完成。これによりSLD―iの量産が可能になる。
SLD―iは規格鋼のD2組成でありながら、金型寿命を大幅に向上させる。SKD11他社材と比較した北米のサンプル評価では、ステンレス薄板のバーリング加工用パンチとして、極めて小さい熱処理変寸と5倍以上の長寿命化を実証。1500メガパスカル級ハイテンの切断工具としては7倍の長寿命化を実証した。D2組成でかつ高特性のため、扱う流通にとって端材活用、歩留まり向上などのメリットが大きいのも製品競争力となる。
日立金属の冷間工具鋼の標準シリーズ「SLD」の販売量は現行月1千トン。特別な機能を求められる用途には「SLD―MAGIC」のような特殊鋼種を供給するが、一般的な高級鋼分野では「SLD―i」への置換を図り、将来は販売量を1・5倍に増やす。国内向けでは、過渡的に新プロセスでSKD11材を生産しつつ、新鋼種への切り替えを顧客に働き掛けていく。
続きは日刊鉄鋼新聞をご覧ください。



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