兵庫・丹波唯一の鍛冶職人 今も農具の製造、修理手掛ける/兵庫・篠山市
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190121-00010001-tanba-l28
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兵庫・丹波地域で唯一の鍛冶職人の地主さん=2019年1月16日午前11時39分、兵庫県篠山市糯ケ坪
丹波新聞 2019.1.21
兵庫県篠山市糯ケ坪の地主力さん(63)は、同市も含めた兵庫・丹波地域では唯一となった鍛冶(かじ)職人。今も主に鍬などの農具の製造、修理を手掛ける。同市は、黒大豆をはじめとする農業が盛んな地域。「特産があったから鍛冶屋が残ったのかも。『おまえとこのが使いやすい』と言って買ってもらえる時が一番うれしい」と目を細める。
大学を卒業後、農機具メーカーに就職。31歳の時に家業を継ぐかたちで職人の道へ。「『サラリーマンをしているより、もうかるぞ』と父に誘われた」。戦後は小学校区ごとに同業者がいたが、当時すでに篠山市内で3軒ほど。いずれも高齢の職人が細々と営んでおり、まもなく唯一の存在になったという。
黒豆、山の芋など手作業の多い特産が鍛冶職人も育てた。「愛用の鍬と同じ物を作り直してほしい」と、農具に愛着を持つ農家も多かった。
農家と話をしていると、「もう少し幅の広い鍬がほしい」とリクエストがあった。耕運機からトラクターに代わり、畝と畝の間の幅が広がったためだった。
定年退職後に始めた“農家1年生”の人から「鍬は引くものやけど、押しても同じことちゃうん」と尋ねられた。これをヒントに先の尖った押すタイプの鍬を考案。「その直後に“逆転の発想”について書かれた本を見つけて、感銘を受けた」と笑う。
「鋳物で出来た竹割機が割れやすい」と聞くと、丈夫な鋼製のを考案した。また、お年寄りから「黒枝豆を紐で束にする際に力がいるので手が痛くなる」と聞くと、レバーで束を固定し、紐をしばりやすくする「黒枝豆結束補助機」を開発。改良を加えるうち、ホームセンターから引き合いがあり、ロングセラーになっている。
今月28日には、地道な活動を継続し、伝統文化の発展・継承に尽力したとして県芸術文化協会の「ふるさと文化賞」を受ける。「過去には自分が及びもつかない人たちがもらわれている大変な賞。いつまで続けられるか分からないが、これからが大変」と話している。
大学を卒業後、農機具メーカーに就職。31歳の時に家業を継ぐかたちで職人の道へ。「『サラリーマンをしているより、もうかるぞ』と父に誘われた」。戦後は小学校区ごとに同業者がいたが、当時すでに篠山市内で3軒ほど。いずれも高齢の職人が細々と営んでおり、まもなく唯一の存在になったという。
黒豆、山の芋など手作業の多い特産が鍛冶職人も育てた。「愛用の鍬と同じ物を作り直してほしい」と、農具に愛着を持つ農家も多かった。
農家と話をしていると、「もう少し幅の広い鍬がほしい」とリクエストがあった。耕運機からトラクターに代わり、畝と畝の間の幅が広がったためだった。
定年退職後に始めた“農家1年生”の人から「鍬は引くものやけど、押しても同じことちゃうん」と尋ねられた。これをヒントに先の尖った押すタイプの鍬を考案。「その直後に“逆転の発想”について書かれた本を見つけて、感銘を受けた」と笑う。
「鋳物で出来た竹割機が割れやすい」と聞くと、丈夫な鋼製のを考案した。また、お年寄りから「黒枝豆を紐で束にする際に力がいるので手が痛くなる」と聞くと、レバーで束を固定し、紐をしばりやすくする「黒枝豆結束補助機」を開発。改良を加えるうち、ホームセンターから引き合いがあり、ロングセラーになっている。
今月28日には、地道な活動を継続し、伝統文化の発展・継承に尽力したとして県芸術文化協会の「ふるさと文化賞」を受ける。「過去には自分が及びもつかない人たちがもらわれている大変な賞。いつまで続けられるか分からないが、これからが大変」と話している。
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http://www.hyogo-arts.jp/?page_id=194
地主 力(じぬし つとむ)さん
(鍛冶職人)篠山市
丹波地域唯一の鍛冶職人であり、人の体格や体力に合わせた鍬づくりや修理を工夫して行う農具のホームドクターとして地域の産業文化の向上に尽くされました。
http://www.hyogo-arts.jp/?page_id=194
地主 力(じぬし つとむ)さん
(鍛冶職人)篠山市
丹波地域唯一の鍛冶職人であり、人の体格や体力に合わせた鍬づくりや修理を工夫して行う農具のホームドクターとして地域の産業文化の向上に尽くされました。