北國新聞 2019.6.26
能登町越坂のホテルのときんぷらは25日までに、日本有数のスルメイカ産地である小木をPRする観光プランを初めて作った。イカ刺しづくりや包丁の研磨体験に加え、能登の市場や鮮魚店の見学を盛り込んだ。漁師たちが危険と隣り合わせになりながら能登半島沖「大和堆(やまとたい)」で漁獲したイカをアピールし、小木のファン獲得につなげる。
小木は、八戸、函館とともにイカ釣り漁獲量の日本三大漁港で、県漁協所属の中型イカ釣り船が日本海でとってきたスルメイカは人気を集めている。観光プランは「イカの合宿」と銘打ち、7月8、9日にモニターツアーを開催する。
ツアーでは8日にホテルに宿泊し、9日朝から宇出津の地方卸売市場を見学する。町内唯一の鍛冶屋である「ふくべ鍛冶」では、能登の漁師が使う万能包丁「能登マキリ」や「イカ割き包丁」について学び、包丁研ぎも体験する。
鮮魚店を訪れた後、ホテルのときんぷらのスタッフが冷凍スルメイカ「船凍(せんとう)イカ」のさばき方を指導し、新鮮なイカソーメンを味わう。漁師や市場、商店など、食材が手元に届くまでに関わる人たちの仕事も紹介し、町の魅力を深く知ってもらう。
小川正支配人は「能登に何度でも足を運んでほしい」と話した。
モニターツアーは定員10人で、申し込みの締め切りは7月4日となっている。問い合わせはホテルのときんぷら=0768(74)0051=まで。