鉋削り、薄さを競う 高山市で全国大会
全国の職人が鉋(かんな)削りの薄さを競う「第32回全国削ろう会飛騨・高山大会」が14日、岐阜県高山市千島町の飛騨・世界生活文化センターで開幕した。約850人が出場し、1ミクロン(千分の1ミリ)単位という精度の世界で卓越した技を披露した。15日まで。
同大会は、伝統的な木工技術の継承や大工道具の製造技術の向上を目的に、開催地を変えながら毎年実施。飛騨地域の職人らでつくる同大会実行委員会が準備を進めてきた。
この日は予選が行われ、職人らは金づちで鉋をたたいて微調整しながら、木材を透けて見えるほどの薄さに削り、機械の計測で、薄さや精度を競った。津市から訪れた大工の山下祥秀さん(51)は「7回目の出場で、練習を重ねてきた。刃の研ぎから鉋の調整まで、精神を集中させて臨みたい」と話していた。
15日は残りの予選と決勝を開くほか、ちょうなやまさかりなどの実演や県内外の大工道具の名品展示などが行われる。
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