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フランス人・シュバリエさん 堺刃物への熱意、人呼ぶ プロ愛用の輝き、海外へ 

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取り込め!訪日外国人
フランス人・シュバリエさん 堺刃物への熱意、人呼ぶ プロ愛用の輝き、海外へ /大阪
http://mainichi.jp/articles/20160106/ddl/k27/040/319000c
毎日新聞2016年1月6日 地方版

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「どんな包丁をお探しですか」。堺の逸品を紹介する堺伝統産業会館(堺市堺区)で先月19日、フランス人のエリック・シュバリエさん(26)が、刃物を熱心に見ている男性に声をかけていた。江戸時代末期から続く鋏(はさみ)鍛冶「佐助」(同区)で2012年から修業し、フランス語のブログで堺について発信もしている。外国人の会館入館者はここ1年半で2割程度増えたといい、シュバリエさんが外国人を堺に呼び込むのに一役買っている。
堺刃物は切れ味の良さから料理人や植木職人ら多くのプロに愛用されている。会館には外国人のツアーが訪れることもあり、全体の売り上げの約1割は外国人の購入者だ。シュバリエさんは会館の案内役も月3回前後務める。藤山隆二館長(61)は「外国人に分かりやすく説明してくれている。何より熱意がある」と評価する。
堺市産業振興センターによると、大阪税関を経由した14年の包丁全体の米国への輸出額は5年前より約15倍に増えた。13年に和食が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録され、海外の和食ブームが追い風になった。センターは先月、英語によるインターネットショップを開設し、世界への発信を強化している。
佐助も海外に目を向ける。5代目親方で日本唯一の鋏の伝統工芸士、平川康弘さん(65)は約10年前から海外で個展を開いてきた。12年6月、フランスでの個展開催のため書類の翻訳者を探していたところ、知人の紹介でシュバリエさんと出会った。シュバリエさんは高校生の頃から日本文化の魅力に引かれ、5カ月前に「日本で生活したい」と来日したばかりだった。
個展が終了した後、平川さんはシュバリエさんに弟子入りを持ちかけた。一緒に仕事をして、刃物など日本の伝統文化への関心の高さを感じたからだ。
佐助の鍛冶場は大正時代に建てられた。シュバリエさんは初めて足を踏み入れた時、「古い建物が今も生きている」とうれしくなった。その年の7月、弟子入りを決心した。
シュバリエさんは母国の学校でマーケティングを学んだ経験がある。佐助の海外事業担当もこなし、ホームページのフランス語版を作った。昨年、佐助はエールフランスの乗務員向け観光案内誌に紹介された。以前は佐助を訪れる外国人はほとんどいなかったが、シュバリエさんが修業を始めてからは毎月数人は見学に来るようになった。
「エリックは人を呼んでくるのがうまい」と目を細める平川さん。シュバリエさんは「堺の刃物をもっとアピールしていきたい」と意気込んでいる。【椋田佳代】=つづく

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