BEAMS JAPANにて〈巻町 夏の風物詩 鯛車とワークショップ〉開催/東京
Webマガジン コロカル 6月9日配信
コロカルニュースvol.1715
新潟市・巻地区(新潟市西蒲区)に、江戸時代から伝わる「鯛車」という郷土玩具があります。鯛のかたちをした提灯に車がついたおもちゃで、鮮やかな赤で鯛が描かれています。
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こちらの鯛車、竹と和紙でつくられているのですが、ピンと張った尾と鯛の顔が本当にかわいらしい!中にはろうそくや電球を入れ、あかりを灯せるようになっています。
かつて巻地区では、お盆の夕暮れ時になると、この鯛車をひいて歩く子どもたちの姿が見られたのだそう。鯛車の由来は不明ですが、お盆の風習であることから、先祖を迎えるための仏事が起こりでは、といわれているそうです。ところが、昭和の中ごろから徐々に姿を消し、近年ではほとんど途絶えてしまっていたのだとか。
そんななか、かつての情景を取り戻そうと2004年よりスタートしたのが〈鯛車復活プロジェクト〉。現在はワークショップを中心に活動し、展覧会なども行っています。
6月10日(金)~19日(日)、このプロジェクトの協力を得て、東京・新宿のBEAMS JAPANにある〈fennica STUDIO〉にて〈巻町 夏の風物詩 鯛車とワークショップ〉が開催されます。期間中は鯛車の展示、販売、そしてワークショップを開催。
ワークショップでは、鯛車の絵つけに挑戦します。講師は、〈鯛車復活プロジェクト〉を中心となって進めてきた野口基幸さん。絵筆なんて何年握っていないだろう?という方でも、お子さま連れでも大丈夫とのこと。鯛車をほしいという方、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか?予約は、店頭またはお電話にて。
さらに今回の展示に合わせ、鯛車と同じ巻地区でつくられている〈兼光刃物〉の包丁やガーデニングに使える鎌など、12種類の金物も販売されます。
〈兼光刃物〉を手がける袖山一敏さんは、小学生のころから鍛冶仕事を手伝っていたそうで、この道70年以上のベテラン。炭の炎で800度まで温度を上げ、熱した刃物の色を見ながら仕上げていくそうです。ひとつひとつ昔ながらの方法でつくり続けられている〈兼光刃物〉。ぜひ、鯛車と合わせてチェックしてみてくださいね。
会場となる〈fennica STUDIO〉は、「デザインとクラフトの橋渡し」をテーマとする〈fennica〉から誕生したプロジェクト。
日本のクラフト紹介してきた〈fennica〉が、工房やアトリエのニュアンスを盛り込み、新たにスタートしました。店内には宮城県・仙台木地製作所の〈INDIGO KOKESHI〉や人気作家の陶器なども。クラフト好きにはたまらないお店です。